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わらにもすがる…頼りないものでも…



 シェークスピアの戯曲「ヘンリー五世」に「誓いの言葉はわらにすぎず」

というせりふがある。人の誓いなどわら同然、あてにならない、といった

意味で、「わら」は役に立たない、頼りないものの象徴とされる。

 「わらにもすがる」は、せっぱ詰まったときには、そんなわらのように頼り

ないものにでもすがりつこうとするというたとえだ。

 だから、「わらにもすがる思いでお願いします」などと、人にものを頼む

場合に使うと、非常に失礼な言い方になってしまう。要注意。







上意下達 …「ゲ」でなく「カ」



上層部の意向や命令を下の者に徹底させるという意味の言葉だが、後半の

「下達」の読み方がちょっと難しい。「上下」は普通、「ジョウゲ」と読むから

「ジョウイ」なら「ゲタツ」と読みたくなるが、これは「カタツ」が正しい。

「上」と「下」が対になる言葉のうち、「ジョウ―ゲ」でなく「ジョウ―カ」の

組み合わせで読むものは、「上昇―下降」「上等―下等」「上半身―下半身」など、

ほかにもたくさんある。「カタツ」だけが特別な読み方というわけではない。







「増粘多糖類」とは何


(Q)

アイスクリームやヨーグルトなどに入っている「増粘多糖類」とは何ですか。


(A)

91年の食品衛生法改正で原材料表示が義務付けられ、よく見かけるようになりました。

名前の通り、食品にとろみや粘りけをつける効果のある糖類で、ゲル化剤と表示される

こともあります。食感をよくしたり、お年寄りらが食べやすいようにしたりするため加え

られます。ほとんどが天然に存在し、▽海藻から取れるカラーギナン、寒天▽かんきつ類

の皮に含まれるペクチン▽キャベツに含まれるキサンタンガム――などがあります。

温度に左右されず、時間がたっても変化しないという特徴があります。

 食品衛生法では添加物の表示について「食品を選択するうえで、用途表示の必要性が

高いもの」は品名と用途名も表示することになっており、

着色料、保存料などとともに増粘料がその対象になっています。








動脈硬化は生活習慣病のなれのはて



 生活習慣病とは、遺伝的素因に、日常の食事のバランスの崩れ、嗜好(しこう)

(喫煙、飲酒)の過多、運動不足などが重なることにより発症する病気で、「糖尿病」

「高脂血症」「高血圧症」が挙げられます。これらの病気が、長期間コントロール

されずに放置されると、血管の老化、すなわち「動脈硬化症」となります。

動脈硬化は加齢によりある程度、誰にもみられるものですが、生活習慣病の人は、

健康な人に比べて、動脈硬化が若くしてみられます。

 動脈硬化の程度をみるため頸(けい)動脈をエコーでみますと、80歳の人の平均の

頸動脈の内膜中膜の厚さは1.0ミリで、これを基準にして、動脈硬化の診断が行われます。

また、頸動脈の内腔(ないくう)にコレステロールの塊ともいうべき、粥腫(じゅくしゅ)

(プラーク)が存在していても、動脈硬化症と診断されます。動脈硬化症の血管はもろく、

内腔は狭くなっているため、破れたり、詰まったりしやすく、脳出血、脳こうそく、

心筋こうそくの原因となります。

 では、どのようにしたら動脈硬化症を予防できるのでしょうか。

いうまでもなく、暴飲暴食を慎み、できるだけ運動量を増やすことですが、

「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」で、実際にはこれだけでは完治

できないのがほとんどです。

 現在、生活習慣病に対しては多くの経口薬があります。

「糖尿病」に対しては今までの薬剤と異なり、食後の血糖を下げるだけで、低血糖の

心配が少ない薬、「高脂血症」に対しては、コレステロールを下げるだけでなく、

動脈硬化も改善させる薬もあります。

 また、「高血圧症」に対しては、作用のメカニズムが異なる多くの薬があり、

その人に適した薬を処方することができ、血管の柔らかさを保つ薬は、脳や心臓の

血管障害を予防しています。少子化・高齢化社会を迎えるわが国は、

元気で働ける高齢者が必要とされています。生活習慣病の方も適切な治療を受け、

元気に年を重ねていきましょう。







実朝の死後50年 衆生救済願った妻


 鎌倉幕府第3代将軍の源実朝が暗殺されたのは、承久元年(1219)正月27日

のことである。実朝はまだ28歳、妻は27歳だった。

実朝の妻は、その後どのような人生を送ったのだろうか。

 実朝の死から53年が過ぎ、80歳になった彼女は、置文(遺言状)を作成した。

彼女は実朝の菩提(ぼだい)を弔うために出家して尼となり、生まれ育った京都に

戻って、遍照心院という尼寺を開いていた。しかし置文には「持律の僧を長老とすべし」

とあり、僧(男性)に寺を託そうとしていたことがわかる。

尼寺としては彼女一代限りであった。

 置文を読むと、彼女が「勝鬘経(しょうまんぎょう)」の主人公である勝鬘夫人に

自分を重ね、女性であることを強く意識し、女性であるところから

考えを始めている様子が伝わってくる。

 そして、求法のためインドへ向かう途中に客死した真如親王に触れて、「命を忘れて

法を弘むる志、ひとえに利益衆生のためなり」「このゆえに我寺はこの宗(三論宗)を

学すべし」と記したり、「僧侶は道業に心をかけて、世事を厭うものなり」と断じ、

生きとし生けるものすべての幸せを祈る置文の内容から、素晴らしい出家者になっていた

彼女の姿が鮮やかに立ち上がり、心打たれるものがある。



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