なるほど 6
おっとり刀 ・〜・〜急いで出かける様子
非常に慌てている様子、取るものも取りあえず、大急ぎで出かけることを表す
言い方で、漢字で書くと「押っ取り」、無理に取る、急いで取る、という意味だ。
急ぐあまり刀を腰に差す余裕もく、急いで手に持って出て行くところに由来する。
細かいことにこだわらない性格、ゆったりとした人柄という意味の
「おっとり」とは全く反対の動作だから、取り違えてはいけない。
「おっとり刀」で駆けつけなければならないときに
「おっとり」と構えていては後れをとってしまう。
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達磨…「不倒」を象徴する縁起物
達磨さん、達磨さん、にらめっこしましょ、笑ろたら負けや……
の遊戯歌は懐かしい。向かい合って声を立てずにまばたきもせずににらみ合い、
先に笑った方が負けという遊戯は、古くは「目比(めくらべ)」と呼んで鎌倉
時代にすでに行われていた。これは単ににらみ合うだけでなく、大きく目玉をむい
たりして、自分は笑わず相手を笑わせる工夫を加え、その面相は達磨の面相に通
じるところから、この遊戯歌が生まれ近年まで伝えられてきたのである。
いま一番よく見られるのは選挙のときの片目達磨である。選挙に片目達磨を用
いた早い例は、昭和5年(1930年)2月、第17回総選挙の際の、長野1区
の立候補者であった。長野県上田の八日堂で買い求めた達磨を福神に見立てて
神棚に安置し、「当選させてくれたら目を入れてやる」と祈願したという。昭和7
年の総選挙には群馬県にもこの風が広まり、一般化したのは昭和30年代に入って
からである。これは強請祈願という、日本人の一つの祈願方式である。
◆禅宗の開祖に由来 江戸時代に流布
ところで、達磨は梵語(ぼんご)のDharmaの音訳で、「法」を意味する
言葉である。一般に達磨大師(5〜6世紀)と呼ばれて広く知られる仏法僧は、
正しくは菩提(ぼだい)達磨で、南インド香至(こうし)国の第3王子で、出家
して中国に渡り、梁の武帝に会って問答をおこない、さらに魏に赴いて嵩山(すうざん)
の少林寺に入った。そこで9年間壁に面して座禅をしてついに禅の奥義を悟り、
弟子の慧可(えか)に正法眼蔵(しょうほうげんぞう)と禅の奥義を伝えたと
いわれる禅宗の祖である。
この達磨大師は大和国片岡の里で聖徳太子と出会ったという伝説はあるが、鎌倉
時代に禅宗が渡来し、普及することによって、達磨大師の名声が広く知られる
ようになり、達磨大師の画像が多く描かれた。なかでも有名なのが室町時代の
名画僧雪舟の描いた慧可断臂(えかだんぴ)の図。近世の達磨の名画としては、
宮本武蔵の描く達磨像、禅僧白隠禅師の描いた達磨像が圧巻である。
達磨はまたさまざまな俗信と結びついて庶民のなかに広まり、親しまれていった。
その最も代表的なのが「起き上がり小法師(こぼうし)」である。いわゆる
面壁9年の故事にちなみ、その座禅姿を写した人形で、赤い衣姿で手足がなく、
底を重くして倒れてもすぐ起き上がるように仕組んだ起き上がり玩具(がんぐ)
の一種である。起き上がり玩具はすでに室町時代に流行したが、それは中国の白髪
の老人に仕立てた「不倒翁(ふとうおう)」と称する玩具の移入で、はじめは
その不倒翁の字をあてていた。
これがのちに「起き上がり小法師」と名付けられるようになり、童顔愛らしい
面相となって流行した。そして江戸時代の中ごろから「七転八起」の例え言葉と
ともに、達磨が起き上がり小法師を代表するようになり、縁起物として全国に流布した。
こうして縁起物となった達磨は、歳暮、年始、節供その他社寺の縁日などに
とくに多く売り出され、なかには盛大な達磨市がたち、年中行事の一つともなった。
達磨市は関東に多いが、1月6日の群馬県高崎市の少林山達磨寺の達磨市が
最大のもので、1月28日の川崎市不動院の達磨市、3月3日の東京都
深大寺の達磨市などが著名である。
ところで、達磨は倒しても起き上がるというところから、男性の性器を連想し、
そこから性神としても信仰されるようになった。そして男性器に似せた形の
達磨が現れた。東京浅草観音の歳の市や、川崎大師の門前、大阪の10日戎(えびす)、
四国の高松張子などにそれがあり、明治の末期まで売られたという。また
女性器を表象する模様をあしらった、「姫達磨」と称する女性の達磨も
あらわれた。これは東北地方にもあるが、四国・九州など西日本に多く見られ、
愛媛県松山の姫達磨、大分県竹田の姫達磨はよく知られるところである。
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きゅうすの取っ手下の穴は
(Q)
きゅうすの取っ手の下の穴は何のためにあるのですか。
(A)
取っ手の下の穴は、窯で焼く時の空気穴です。取っ手は、持った時に重くないように、
空洞になっていることが多いので、熱した時に、空気が膨張して破損したり、
ひび割れたりしないように、空気を抜くための穴を開けます。
取っ手の下ではなく、先の方に開いている場合もあります。本体と取っ手を別々に焼いて、
後から取り付ける作り方もあり、その場合は、空洞でも穴がないことがあります。
また、ふたの穴も空気穴です。原則として、注ぎ口に近い方に穴が来るようにします。
きゅうすを傾けた時、お茶が空気を遮断するので、注ぎ具合が調節されるようです。
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ビタミンB3はないの
(Q)
ビタミンB2、B12はよく聞きますが、
ビタミンB3やB4はないのでしょうか。
(A)
ビタミンは1910年代に「体内で合成されない必須栄養素」などといっ
た定義にあてはまる物質に命名されたものです。鈴木梅太郎博士が米ぬか成
分から抽出したビタミンB1(オリザニン)が先駆けです。発見はBがトッ
プですが、続いてAに相当する物質も見つかり、命名は同時に行われました。
以後、C、D、Eなどが命名されました。その後、ビタミンBと名付けたものが
複合体であることが分かり、それぞれに枝番をつけて呼ぶようになりました。
しかしビタミンB3やB4などは、改めて調べてみると、定義にあてはま
らないことが判明したため、現在は欠番になっています。
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「チン」する
よく使っていることばなのに、ほとんどの国語辞書に載っていないものがある。
その一つが「チン(する)」。「冷凍しておいたごはんをチンする」のように、
電子レンジで調理することをさす。語源は言うまでもなく、調理が完了した合図のチン
という音から。電子レンジが登場したとき、それで調理する行為に特に名前が付けら
れなかった。しかし、自然発生的に「チン(する)」という言い方が全国的に生まれた。
ある時期、「エレックする」と名付けようとしたメーカーがあったが、定着しなかった。
「チン」のほうが単純明快で、使いやすいことばだったからだろう。
ことばは無理やりにネーミングしてもダメという好例である。
ところで、最近の電子レンジはチンではなく、ピーと鳴るものも多い。
しかし、だからといって「ピーする」には変わるまい。
「ピーする」では、腹を下しそうでイメージが悪い。
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