摂食障害の身体への悪影響
生理が止まる
女性の場合、拒食症になると真っ先に生理が止まります。成熟した女性なのに3ヶ月以上生理のない状態を無月経といいます。摂食障害で体重が急激に減ると、ホルモンのリズムが乱れてしまいます。生理には、卵巣から出る卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つのホルモンが関係しているのですが、このホルモンは、脳の視床下部でコントロールされていて、そのどれかにトラブルが起きると、ホルモン中枢も影響を受けることになりますので、卵巣から出るホルモンバランスがくずれて生理不順になったり、さらに生理が止まってしまったりするのです。臓器は使われなくなると萎縮していまいますので、一度生理が止まると、もとに戻すには止まっていた期間の3〜4倍以上の治療期間が必要ともいわれています。中には、子宮や初潮前の小学生くらいの大きさになってしまうこともあり、こうなるとホルモン剤を投与しても反応しなくなり、生理を起こすことが難しくなります。もちろん、妊娠することも難しくなります。また、髪の毛が抜け落ち、体に脂肪が無い分体温を守るために体毛が濃くなることもあります。唾液腺が腫れる
指を喉の奥に突っ込んで吐く嘔吐のときに唾液腺が酷使されてしまうため、腫れることがあります。嘔吐を何度も繰り返している人には高頻度で見られます。しかし、数日すると腫れは治まります。用務員も一度、腫れあがったことがあり病院に行きました。当時おたふく風邪が流行っており、まだ「おたふく風邪」にかかっていない用務員は医師の診断で、おたふく風邪と診断され抗生物質をわたされて帰りました。しかし、抗生物質を飲まずにして次の日には腫れは治まっていました。あいたた…虫歯
摂食障害によって歯を悪くしている人は多いようです。期間が長ければ長いほど悪くしている人が多いのです。これは吐くときにエナメル質が胃液で溶けてしまうからです。エナメル質は、いったん溶けると元には戻りません。歯がボロボロになってしまった人もいます。吐くことを止められることが、いちばんなのですが、嘔吐したあとは歯みがきをおすすめします。
吐きダコ
嘔吐をするときに、指を喉の奥にまでいれるので、習慣的に行なっていると吐きダコができます。これは手を奥に突っ込んでいると手の甲に歯があたってしまうからだと言われています。吐きダコは、周囲の人に感ずかれてしまうことがあります。また、器具などを使って嘔頭反射を起こす人もいまうが、これはとても危険です(用務員は器具を使っています…)。器具を使って嘔吐しているうちに、うっかりと胃の中に落ちてしまい、開腹手術を受けることになってしまいます。肝機能障害
栄養障害が高度となったり、拒食の状態から急激に食物を摂取したりすると肝機能障害を起こします。担当主治医から教えてもらった話なのですが、血液検査の結果がコレステロールの数値が高くでるのは摂食障害の人に見られる症状だそうです。これは、栄養が足りないために肝臓に栄養を貯えて身体が血液中に栄養を送り出そうと必死になっているために、コレステロールの数値が高くなるとのことです。電解質の異常
過食嘔吐や下剤の常用のため胃酸や腸液に含まれるカリウム、塩化物が体外へ流出してしまいます。深刻な電解質異常、低カリウム血症になるので非常に危険です。出きる限り水分補給をし、スポーツ飲料などを飲むようにしてください。また、長期にわたって過食嘔吐を繰り返していると逆ぜん動が習慣化してしまい、胃の中の食物が自然に逆流してしまうようになることがあります。その結果嘔吐の回数が増え、数分以上食物を胃の中に入れておくことができなくなります。心臓への影響
カリウムは筋肉の運動に欠かせないものです。不足すると心筋の収縮機能低下し、心臓の不全収縮、不整脈、心停止の原因になる危険性があります。
死亡
悪化の一途をたどり、長期間にわたって治ることなく放置しておくと体と心をむしばみ続け、衰弱死、低カリウム血症による心臓停止、感染症の合併による死亡してしまいます。命にかかわる危険な病気なのです。
さまざまな身体症状
他にもいろいろな身体症状があります。低カリウム・低血糖・浮腫み・便秘・胸の発達の逆戻りなど。
主治医に遠慮はなし!
「主治医が忙しそうだから」「迷惑をかけたくない」「言う勇気がない」と身体の変調を遠慮して我慢している人も多いと思いますが、どんどん気になること、心配なことは質問しましょう。主治医が忙しそうにしていても、クライエントの不安、質問を聞くことは当然の権利です。また、こころに溜めている自分の気持ちを相手に伝えるということができる主張訓練の機会でもあります。